この絵ご覧ください。私の力作。
今日はケアマネジャーの苦悩についてお話します。
まずその前に、ケアマネジャーは普段どんな仕事をしているかという事をご説明しなければなりません。ケアマネジャーの仕事を簡単に言うと、
①高齢者から介護の相談を受ける
②高齢者にサービス事業者を紹介してサービスを導入する
③その後の状況を確認する
と、ざっくり言うとこんなことをひたすらやってる訳です。
でも実際はそう簡単に物事は進みません。何故ならここにお金が絡んでくるからです。
では今からお金にまつわるケアマネジャーの3つの苦悩をご紹介しましょう。
まず第一に、ケアマネジャーは「公正中立な立場で業務にあたる」と介護保険法でも謳われていますが、実際は普通の民間事業者です。単体で独立しているケアマネジャーもいますが、実際はほとんどがサービス事業者と同じ会社の会社員なのです。
つまり会社員ということはその会社には社長がいて、社員は社長の命令に従わなければなりません。
そこでもし社長が「あなたが担当している高齢者にはうちの会社のサービスを紹介しなさい」と命令したらどうなるでしょうか?おそらく99%のケアマネジャーは断れないでしょう。つまりこの時点でケアマネジャーは、その会社の「営業マン」と化してしまうのです。仮にケアマネジャーの視点で見た時に他の会社のサービスのほうが良いと思ってもです・・・これが第一の苦悩。
続いて第二の苦悩。保険者からのプレッシャーです。保険者とはいわゆる市役所の介護保険課で、介護保険のルールや財源の番人です。彼らは予算ありきで動いているため、もし年度途中で財源が厳しくなってきたら、彼らは支出を絞ろうとします。「無駄を省く」と言えば聞こえは良いのですが、要は高齢者にサービスをなるべく使わせないように利用制限させるようとするのです。どうやってさせるかというと、ケアマネを脅す・・・なんていうと語弊がありますが(笑)、ざっくり言うとケアマネが調整したサービスに対して指導監査とかケアプラン点検という名目で「必要性がない」とか「利用回数を減らせ」等のプレッシャーをかけて、間接的にケアマネジャーから利用者にサービスを減らす提案をさせるのです。これが第二の苦悩。
そして第三の苦悩が、担当している高齢者やそのご家族からのプレッシャーです。当然彼らは「もっとサービスを使いたい」という人が多く、またサービスの中身についても多種多様な要求を持っています。ケアマネジャーとしてはなるべくご希望に答えたいと思いあちこち奔走しつつも、頭にちらつくのは、「無駄を省け」という保険者の声、「うちのサービスを使わせろ」という社長の声・・・当然ながら高齢者に提案する声も裏返ってしまうわけです(笑)
世の中のケアマネジャーの皆さん、同じように感じているのではありませんか?
えっ?利用者、保険者、サービス事業者の3者の要求がぶつかり合って誰も譲らない時はどうやって問題解決するのかって?
素晴らしい質問ですね~。ではお教えしましょう。
その時は、ケアマネはひたすら3者の戦いに巻き込まれながら嵐に耐え続け、そのうち皆が言いたいこと言いきって疲れ果て戦意喪失した後で、そ~っと落としどころ(妥協点)を提案して問題解決するのです。
これが私の必殺技、「ケセラセラ作戦」!(笑)!