そよ風の様な支援

先日、精神保健福祉士協会の総会で話をする機会を頂きました。

そこでは私ともう一人、スクールソーシャルワーカーをされているYさんとで、それぞれがヤングケアラーについての話をして、その後対談をするという企画でした。

その対談の時に私は前々から疑問に思っていたことをYさんに聞きました。

「ヤングケアラーの子供を支援しようとした時、相手の子がこちらからの関りや手助けを拒否したら、どうやって関わっていくのでしょうか?」

そうしたら、Yさんの回答はこの様な答えでした。

「基本的に子供たちは家庭の事を他人に知られたくないという思いがあるので、私たちが強引に介入すると逆効果です。大切なのは子供たち自らが助けを求めようとした時に、すぐに相談できる大人として近くにいること。そんなそよ風の様な支援が必要です。」

そよ風か・・・

これを聞いた時に、この「そよ風」という言葉が発するイメージがピッタリと私の心に収まりました。なるほどなぁ。

確かに私が子どもの頃、母親を介護していた時に日々感じていたことは、周りの友人たちや近所の大人たちに対する妬みや恨みでした。

「おまえらに、この苦しみの何がわかる!」

そんな切羽詰まった状況で、周りに助けを求めるとか周りからの支援に目を向けるなんて余裕はなく、すべてを拒絶して孤独に陥っていたように思います。

そんな子供に対して支援者として必要なかかわり方は、台風の様な強さではなく、そよ風なんですね。

素晴らしい言葉を学ばせて頂きました。

いつか歌にしたいなぁ(笑)

One thought on “そよ風の様な支援

  1. 講演をお聴きし、新聞の記事等では読み取れていなかった事実や心の葛藤を知ることが出来ました。大学進学後のことも驚きました。涙と笑いとたくさんの学びをありがとうございます。
    対談もすばらしかったですね。困難を抱える子ども・若者にとって、信頼できる大人の存在が非常に大きいと感じております。私たち一人ひとりがそれぞれの立場で出来ることを真剣に考えていければと思います。

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