人は何も持たずにこの世に生まれてきました。今自分が手にしているものは全て与えられたものです。命さえも。
だから、失う事は何も悲しむことではありません。それは単に元に戻るだけのこと。
なぜ急にこんなこと思ったかというと、どうも最近自分自身が何かを恐れて委縮している気がしていたからです。一体何を恐れているかと問われると、自分でも分からないのですが、どうも以前と比べて「守り」に入っている自分を感じるのです。
「金も名誉も地位も命もいらないやつほど、
始末におえぬ者はない。
しかし、そんな者でなければ
本当の仕事はできぬ」
これは、西郷隆盛の言葉です。この言葉、核心をついているように思うんですよね。逆に言うと、
「金も名誉も地位も命も惜しいやつには、本当の仕事はできぬ」
という事でしょうか。もしかしたらこれが今の私の心の状態なのかも知れません。
5年前「えんじょるの」を始めた時、私は確かに「金も名誉も地位も命もいらない」心境でした。あの時は「これさえ実現できたらいつ死んでもいい」と本気で思っていました。だから、あれだけわき目も降らずに動けたのだと思います。
今日、ふと5年前の気持ちを思い出しました。明らかにあの時と違う今の自分。
もう一度、自分にとって本当に命を賭けてやる事は何なのかを考えてみたいと思います。