昨日、ヤングケアラーの講演会の講師として長野市大豆島公民館で話をしてきました。今回呼んでくださったのは、長野市大豆島(まめじま)自治会の皆様。
皆さん、自治会ですよ、自治会。これって、凄いことです。
自治会というのは、地元住民の皆さんが自主的に地域を良くする為に集まった団体なんです。だから、活動は皆ボランティア。皆さん自主的にやってるんです。
だから、会場の熱意が違いました。行政が年間プログラムで行うような講演会と具体的にどこが違うかと聞かれたら、私も上手く答えられないのですが、少なくとも、会場の一人一人から発せられる真剣さと言いますか、迫力を感じたのです。自主的に学ぼうとする力って凄いですね。雰囲気が違います。
そんなことを思っていた時、ふと、昔のアメフトチームを思い出しました。弱小チームだったチームが日本一の強い組織になるまでに、少しずつチームが変わっていった時のことを。
あの時、一番変わったことは何かと問われれば、それは選手一人ひとりの真剣さでした。
強い組織とは、川の中を集団で泳ぐ魚ようです。皆が同じ方向を向いて、一匹一匹が精一杯全力で自分の力を振り絞って進めば、組織はとても大きな力を発揮します。
しかし、一匹一匹がバラバラの方を向いていたら、いくらそれぞれが精一杯泳いでも、組織の力は弱いまま。例えば私の知っているあるリーダーは、組織の内部に細かなルールをたくさん作って、それを守らせることで部下を支配しようとします。しかしそれでは、表面上はまとまった組織に見えても、中の人は決して自らが持つ力を100%出そうとしません。だから、いつまでたっても組織のパフォーマンスは頭打ちなんです。それに、いざルールと外れた想定外のことが起きた時には、元々中の人がバラバラな方向を向いているので、そんなピンチの時に全く組織がまとまらないのです。
だから組織のリーダーが、まずやらなくてはならないことは、熱意をもって一人一人の心を同じ方向に向ける事。そして中の人たちが同じ方向を向いてくれたら、あとは彼らを信じて、彼らに裁量権を与え、彼らに100%の力を発揮してもらうこと。そういう自主的な組織は、驚くほど強い力を発揮します。それに想定外の事が起きた時にも、一人一人が自主的に考えながらも、皆が同じ方向に進むことが出来るので、ピンチを一気に乗り越えられるのです。
長野市大豆島自治会は、そんな強さを感じる組織でした。
本当に、本当に、勉強になりました。