高齢者と医療

今日は少し真面目な話を。

 

先日一人暮らしの94歳の男性が、主治医の勧めで週3回透析を受けることになりました。本人もそれを希望したとの事です。

 

その後、遠方に住む息子さんからこんな話がありました。

「本人は歩けないので、週3回透析に通うにはタクシーを使わないといけません。その料金、毎月60,000円を私が払わなければならなくなりました。本当に大変です…」

 

父親の命に引き換えるわけにはいかないので、息子さんは何とかして支払うと言っていましたが、その時の息子さんが言った一言が忘れられません。

 

「あの人は、まだ生きたいのか…」

 

それぞれの家庭に、それぞれの事情がありますが、とても重い言葉でした。

 

日本では誰もが高度な医療を受ける権利を持っています。しかし、日常生活でさえ介護が必要な高齢者にとっては、医療を「受ける事」自体がとても大変なことなのです。

 

一体誰が送迎するのか

一体誰が家で薬や医療器具の管理をするのか

 

仮に皆さんが医者から、「この治療をしないとお父さん(お母さん)は一週間で亡くなります。」と言われたら、拒否する事は出来ますか?

そんな苦しい選択の末、親に医療を受けさせる為に生活が追い込まれていく息子さんや娘さんたちを、ケアマネジャーをしながら大勢見てきました。

 

親の介護をする為に離職する事を「介護離職」と言います。国は介護離職を減らそうとしていますが、現実は問題が山積みです。

 

透析が始まる高齢男性の気持ちと息子さんの気持ちの間で溜息をつきながら、今日も仕事してきました。

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