世界に一つだけのえんじょるの

今日ネットで色々なボランティアのマッチングサイトを見ていたのですが、そこで「ボランティアの集め方」について、二つのパターンがある事に気が付きました。

それは、「予約制」と「即時制」の二つの集め方です。

「予約制」というのは、例えばボランティア募集サイトに、「○月△日(日)の10時から12時まで、○○地区に住む高齢者の買い物ボランティアをしてくれる人を募集します!」という募集案内が出ていて、そこに希望するボランティアが申し込むというもの。

これはよくある一般的なボランティアの募集方法ですよね。

一方で「即時制」の集め方というのは、「今日これから○○地区に住む高齢者の買い物ボランティアをしてくれる人を募集します」という募集のやり方です。まさにえんじょるのがこのやり方ですね。

そして、驚いたことにほとんどのボランティアマッチングサイトは「予約制」なのです。もう99%がそうだと言っても良いくらい。1個だけ即時性のボランティアマッチングサイトを見つけましたが、残念ながら2年前に事業継続困難でサービス終了していました。

ではなぜほとんどのボランティアマッチングサイトは「予約制」なのかでしょうか?それは「事前にボランティアを確保しておきたい」という募集サイドの都合があるからです。

でも考えてみて下さい、応募するボランティア側からしたら、「予約制」と「即時制」のどちらが良いでしょうか?例えばあなたがボランティアだとして、予約制では「○月△日の10時から買い物ボランティアに行く」と自分のスケジュールに組み入れるのですが、即時制の場合は「いつ頼まれるかは分からないけど、買い物の依頼があった日に、行けたら行くけど、行けない時は行かない。」と思っているのとどちらが良いでしょうか?

私だったら絶対に即時制の方が気楽でいいと思います。何故なら、予約をしてしまうと強制されてしまったみたいで、ボランティアが義務になってしまうような気がするからです。「子供が病気になったらどうしよう。」「急に家族と出かけることになるかも知れない。」なんて心配があると、ボランティアの予定は入れられないですよね。それより、「その時都合が良ければやる」位に思っていた方がずっと気が楽です。

今世の中のボランティア団体は、どこもかしこもボランティアが集まらなくて頭を悩ませています。それは「予約制」のボランティアだからなのかも知れません。えんじょるのを始めた時に、ボランティアが105人も集まったのも、「即時制」の気楽なボランティアだからだと思います。だからこれからの時代はICTのリアルタイムなマッチング機能をフル活用した「即時制」のボランティア、つまり「その時手が空いていればやる」タイプのボランティアにシフトしていった方が良い気がします。

それに、「即時制」のボランティアにした方が良い理由がもう一つあります。それは、特にえんじょるののように生活課題の解決を目的のボランティアに対して言えます。何故なら、例えば「買い物を頼みたい」というニーズを満たして欲しいのは、明日でも明後日でもなく、今日ですよね。同様にゴミ出しをして欲しいとか、銀行にお金をおろしに行きたいという様なニーズも、思ったその日に叶えたいニーズですよね。このように、生活課題というものは、ある時突然にポッと現れるので、その課題をボランティアで解決するためには、ニーズが出たらすぐにボランティアとマッチングをさせて、その日のうちに援助を終えるのがベストなのです。だから「即時制」のマッチングが必要という事です。

そんな即時制のマッチングシステムは、本当に希少な存在なのですが、世の中にない訳ではありません。数は少ないのですがある事はあります。しかし、ボランティアをマッチングさせる即時制のシステムは、私は見たことがありません。しかもマッチングさせる相手が、スマホも使えない高齢者となると、そんなシステムは絶対存在しないと思います。

そう考えると、えんじょるのって唯一無二の仕組みかも知れないなぁ、と思う今日この頃でした。