本日長野市まで電車で1時間以上かけて、ヤングケアラーの研修会に行ってきました。
昨日長野県より発表された、長野県ヤングケアラー実態調査の結果を踏まえた意見交換会のような内容です。その調査結果を見てみると、ヤングケアラーならではの特徴的な数字がありました。それが報告書のこのページです。
この部分
これは、小学5、6年生で自分の親の世話をしていると答えた子供のうち、親がなぜ世話が必要な状態なのか、その理由が分からない子供の割合です。
ナント55.6%
例えば親の病気や障害の事、生活が困難な事情など何も知らずに、子供はただ目の前の親が困っているという理由だけで親の世話をしているという事です。この表には載ってませんが中学生、高校生になるにつれて、親の事情を理解する割合は増えています。
私も小学生の時に、アルツハイマー病になった母の事について何も知りませんでした。ただ「アホになる病気」と聞かされていただけで、この病気がこの先どんな症状が現れて、いつ治るのかなど、本当に何も知らないまま、毎日母の手伝いをしていたのです。
その時の不安な気持ちったらないですよ。
「これから母はどうなっちゃうのだろう?」
「我が家の暮らしはどうなっていくのだろう?」
そして子供の思考回路はこうなります。「今まで親は誰の手も借りずに自分を育ててくれたんだから、親が困っていたら今度は自分が手伝わなくちゃ。当然、誰の手も借りずに。」
だから、はなから誰かに助けを求めるとか、相談するという発想がありません。
だから愚痴も言わず、誰のせいにもせず、時には辛いとも感じずに、ただひたすら従順に世話をし続けるのです。
そして不安な気持ちが更に子供を後押しするので、子供は益々頑張って誰にも助けを求めずに親の世話をし続けるのです。
何だか昔の事を思い出して考えさせられる調査結果でした。昨日この件でTVニュースのインタビュー受けましたので、宜しければご覧ください。↓↓↓