高齢者とスマホ

高齢者にスマホは使えるか?

もちろん今も使える高齢者はいます。でもここでは、あまりITリテラシーの高くないその他大勢の高齢者の話をしたいと思います。

このスマホを使えるかどうかは、今後の高齢者施策を考える上で、とても大きなテーマだと思います。何故なら、高齢者がスマホを使えるという前提に立てば、それだけで高齢者の困りごとを沢山解決できるからです。

例えばツイッター。あれも緊急通報装置として使うこともできます。「誰か助けて―」と自撮りの写真を添えてツイートすれば、瞬く間に拡散して、誰かが助けてくれるでしょう。

ネットスーパーもしかり。これが普通に使えれば買い物弱者問題も一気に解決!

ネット銀行も使えれば、わざわざ銀行に行って現金を下ろす必要もありません。

だから、「まず優先すべきは、高齢者のITリテラシーを高めることだ!」と仰る方もいますよね。

でも私は、高齢者のITリテラシーを高めることは、

無理

だと思っています。何故なら、長年高齢者相手の仕事に携わってきた者の勘です(笑)

というのは冗談で、一番の理由は、年を取ると、目が悪くなり、理解力や記憶力が低下し、細かい作業もできなくなるからです。スマホやPCを操作する為に必要な身体的機能が衰えてくるのです。これは年を取れば低下する一方なので、例えば70代でITリテラシーがとても高い方であっても、やがて低くなってゆくのです。だから、高齢者にとって必要なのが、「大きなボタン、簡単な使い方」なのです。

とにかくシンプルに、高齢者の理解の範囲内で使える機器でなければなりません。 

だから電話なんです。 

えんじょるのは電話着信だけでメールを配信する仕組み

4年半前「えんじょるの」の仕組みを考えた時、時代のICTの流れに反して電話を使うシステムにすることに対して多少の迷いもありました。でも、私の心の声がこう言っていたのです。

「今世の中はICT技術に浮かれているけど、高齢者は絶対に電話に戻ってくる!」

来週、「えんじょるの」に関心を寄せて下さっている、ある大きな企業の社長と話をします。「えんじょるの」が世の中に広がるよい切っ掛けになる事を祈りつつ、頑張って話をしてきます。

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